コラム

七五三のヘアスタイル

1. 七五三の髪型における基本的な考え方

七五三では、着物や帯、草履など衣装全体の調和が大切です。髪型は、着物の格や柄、髪の長さ、会場(神社やフォトスタジオなど)に応じて選ばれます。伝統的には「日本髪(芸者風・文金高島田)」を連想させるスタイルが基本とされてきましたが、近年は「華やかさ」と「お子様の快適さ」を両立させたアレンジが主流に。スタイルを選ぶ際には「子どもらしさ」「動きやすさ」「着崩れない工夫」も重視されます。


2. 近年のトレンドヘアスタイル

◎ 小さな花をあしらったループアップ

高さを抑えたゆるふわアップスタイルに、小さな生花や和風の髪飾りを散りばめるデザイン。ナチュラルながら華やかで、着物の柄と相性ばっちりです。

◎ 三つ編み&リボン結び

三つ編みを左右に束ねて、リボンやふんわりしたちりめん紐でまとめるスタイル。お子様にも負担が少なく、ペタンコになりがちな着物姿に可愛らしい印象を添えます。

◎ ハーフアップ+飾り付き和ピン

前髪や顔まわりの毛を束ねてハーフアップにし、奥には大きめの和風ピンやかんざし、オリジナルのコームを付けるスタイル。全体はダウンスタイル風で、自然かつフォーマル感を演出します。

◎ ショートボブに髪飾りをプラス

髪が短めの子どもにおすすめ。全体はストレートに、前髪や両サイドに小さめの飾りを付けるだけで、ぐっと華やかになります。手軽に準備できるのが魅力です。


3. 着物・髪型とのコーディネートのポイント

  1. 着物の色と髪飾りの統一感:赤やピンクの着物には同系色の髪飾り、青や緑がベースなら金や白、淡色でまとめるとバランス良く。
  2. テクスチャーの調整:和装には「つや感」がある髪質やスタイルが映えます。毛先にゆるく巻きを入れたり、濡れ感スプレーで整えたり。
  3. フォーマル度の調整:神社参りでは格式高めに、フォトスタジオ撮影や親族での食事会などでは少しカジュアルに崩すのも◎。
  4. お子様の安心感:長時間の行事となるので、ゴムやピンが肌に当たらないように配慮。髪型の崩れにくさと快適さの両立を重視します。

4. 手作り&レンタルの髪飾り:DIYトレンド

近年は、手作りの髪飾りやレンタルパーツを活用する家庭も増えています。手作りなら、子どもと一緒にビーズや布で髪飾りを作って思い出を共有できますし、コストも抑えられます。色味や素材を着物に合わせて選ぶ楽しさも魅力です。また、フォトプロップス的に後から着脱できるタイプの「結び帯風コーム」も人気。髪型の途中でフォーマル→カジュアルへ変化させる演出も可能です。


5. 撮影&実際の崩れ具合のリアルさ

SNSでは「本番では意外とくずれる」というリアルな声も。「アップがほどけやすい」「ダウンスタイルだと毛先がパサつく」などの悩みがあり、当日には予備のピンや飾りを持参するお母さんも多く見られます。美容院で当日セットしてもらう際、必ず「ちょっと崩れても可愛く見える」アレンジをリクエストすると安心です。


6. トレンドを取り入れる際の注意点

  • 過度な盛り過ぎに注意:髪型が主張しすぎると着物やお子さん自身の表情が埋もれがち。ほどよい“引き算”が大事。
  • 当日の気候&時間帯を考慮:夏の暑さや雨天、冬の寒さに合わせたセット&素材選びを。
  • 事前試着&リハーサル:本番前に着物&髪飾りを合わせ、写真撮影で確認しておくと安心です。

まとめ

現代の七五三では、「伝統」と「可愛らしさ・快適さ」のバランスが重視され、アップスタイルからダウン寄りまで多彩なヘアアレンジが存在します。ポイントは、着物との調和・崩れにくさ・子どもの安心感。華やかな髪飾りや手作りパーツの導入で、世界にひとつの特別な姿を演出することも可能です。当日は写真にも残る大切な一日。髪型も心も晴れやかに。どうぞ愛らしい瞬間を、家族とともに大切にお過ごしください。

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